2015年03月24日

一番伝えたかった事

「僕が菜食をやめた理由」の補足的な記事を今日から書いていきます。


どうも一部の人たちから「肉食を肯定し、菜食を否定するための記事」であると
批判されてしまうのですが…


ある意味その通りです。


正確に言うと、

「みんなが健康になれる食を考えるのに肉食の否定は不要だし、
完全菜食(ヴィーガン)で健康になるのは本当に難しい。
そこを踏まえた上で、無駄な論争をせずにより良い食の在り方を考えられないだろうか」

というのが一番伝えたかった事でした。


少量の動物性と、植物性主体で健康に生きている
素敵な人達は僕の知り合いや友達の中でもある程度います。
もちろんそのままで良いと思ってますし、羨ましいなぁと思います。
食料の自給も肉食よりは楽ですし、
穀物主体で生きられたらお金もあまりかかりません。
(日本人は穀物主体で生きるために発酵食品を発展させてきたのではないかと
 思っています。その点においてマクロビオティックから学びとれるアイデアは
 沢山あります。 )


でもヴィーガンで健康に生きるのは本当に難しいです。
広い世の中ですから、もちろんヴィーガンで健康に生きている人も存在すると思います。
でも僕はこれだけ長いベジ生活と活動の中で、1人も見たことがないです。
要するにそれだけ低い確率でしか成功できない生き方だと思います。


そんな完全菜食主義をあたかも「これで健康になれる」と言って広めるのは
本当にややこしい事になります。
一見、倫理的にも正しいような気がしてしまうし、人によっては健康になれると錯覚します
(野菜=健康というイメージをほとんどの人達が持っていると思います) 。
なんだか良いことのように感じるので実践し、さらには人に勧めてしまうのですが、
結局体を壊していつかはやめてしまいます。


僕自身がまさにそうでしたが、菜食を実践する人達に、
すごく頑張っているのに生きることに行き詰る人も多いです。
体調の悪化、世間とのずれから来る葛藤などが原因だと思います。


特に菜食料理店がすぐに閉店してしまうのは、
体調的な理由からやめる人も多いです。
想いがあってやっているのは痛いほど分かります。
でも、それって持続可能な生き方なんでしょうか?


いや、自分自身が選択するのは個人の自由ですが、
それを健康になれると嘘をついて広めていくのはどうなんでしょう…
出口の無い迷路に迷い込む人が増えてしまい、
肉を食べる人との間で無駄な論争を生むだけです。


菜食店と弁当販売の経営を通して沢山の人達と出会い、
どれだけたくさんの肉食をめぐっての夫婦喧嘩を聞いてきたでしょう?


世界平和も夫婦の仲からなんて言いますが、
食べ物については常に争いが絶えません。


でも少し知識があれば、
もうちょっと食べ物を選ぶときに
同じ意見を共有できるのかもしれないし、
争いも減るかもしれないし、
今よりも少し健康になって幸せになれるかもしれない。



福島原発事故が起こった後、放射能をめぐって意見が分裂し、
人間関係も壊してしまった人ってすごく沢山いると思います。

僕はあれがすごく嫌でした。
結局のところみんな安心して幸せに生きたいだけなのに、
どうしてか人間はいつも分裂して力を合わせられない。

大丈夫と主張する人も、放射能に過剰反応する人も、
ワンサイドの意見だけしか取り入れない事が
争いの原因だと思います。

(neemは放射能を徹底的に避ける姿勢を取り続けていましたが、
今はその考えは止めました。
それに伴うストレス、栄養欠乏、人間関係の悪化の方が深刻になる場合もあるし、
逃げるだけの考え方に未来はないからです。)



情報の取捨選択って本当に難しくて、
僕もいまだ正解などわからないです。

だから間違いは訂正していきますし、
むしろ投稿を続ける中で皆さんと勉強できればという気持ちです。

一般的な常識とは違うことを書くので
反論もたくさんもらってしまうのですが、
投稿を続ける中で僕にも皆さんにも
深く考えるキッカケができるのは有意義だと考えるので、続けてみます。



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web掲載のお知らせ(2015-03-26 10:38)


この記事へのコメント
12番まで、興味深く拝見させていただきました。
たくさんのビーガン、菜食主義の方などとの出会いがありましたが、私は雑食です。
人間が作り出した、毒物をなるべく摂らないか、デトックス出来る身体にするか、毒を変換し安全な食べ物にして、ストレスを溜めない生き方をしていきたいと思うようになりました。
その実践場、発信基地として、発酵玄米café GRAN LUNA を開くに至りました。
楽しく交流出来る場にしていきたいと思います。愛と調和で生きていきますm(_ _)m
Posted by 服部 智恵子 at 2015年03月24日 11:18
小生は薬学に関係した機関に所属してます。一通り記事を拝見しました。栄養学的にはまさに仰る通りで、たんぱく質から成るわれわれ人は、他の生物からたんぱく質を収奪することを運命づけられております。これについて動的平衡論から興味深い説を提案した福岡伸一博士の著書をお勧め致します
Posted by ななし at 2015年03月25日 01:46
私も今年から糖質制限をして.MEC食にしています。
花粉症がひどかったのに、今年は鼻水も目も痒くなりません。
体調もすこぶる良いです!
Posted by カーミット at 2015年03月25日 03:20
菜食についてたくさん書いて頂いてありがとうございます。
私も今年の頭からビーガン生活を始めていたので、とっても参考になりました!

私は旦那がビーガンに興味があり始めましたが、私自身は動物性栄養素は必要だと思っています。
どうしても菜食だけで栄養素をバランス良く摂取するのはとても難しい事だからです。
こちらのブログでそれを更に強く感じました。

私は北海道の田舎出身で、実家も農家ということもあり、大量生産大量消費の疑問はずいぶん前から感じていました。
多くの方は自分達が食べている食べ物がどのようにして育てられ、命を絶たれているのかを知らないのだろうと思います。
なのでその事実を知りショックでビーガンになった人達をよく見かけます。

私は植物も動物も命で有ることに変わりなく、人間が何かしらの命を食べていかなければ生きられないのも事実であり、ならばその命に心から感謝して、食べ残しや捨てるところを極力少なくしていく事が大切だと思っています。

※本当は使わない部分は土に返せたらいいのですが…

私も将来的にはできるだけ自給自足できれば…と思っています。

こちらのブログで今私が考えていた疑問や、問題、将来へのビジョンなどが拝読できて本当に良かったです。
書いていただいてありがとうございました。本当に参考になりました!

※長文失礼しました。
Posted by Meg at 2015年03月25日 05:56
ガンジーの自叙伝を読んで
菜食主義の効果について
調べたくなり、ここに辿りつきました。
やはり、完全菜食自体が身体に良いのではなく、ガンジーの体験
実験した良い結果には
信念や気の働き、または本当に
神のご加護というのか運という
のか知識や科学で解明できない
チカラだったのかもしれない
ですね。
Posted by 母やん at 2015年07月16日 09:35
菜食主義脱出おめでとうございます。
子供の頃マクロビで育った私は今や雑食ですが、玄米と無双番茶だけはやめられません。ですが、子供には玄米食べさせません。健康でいてほしいので。
Posted by 大森先生知ってます at 2016年08月16日 00:09
> 「それに伴うストレス、栄養欠乏、人間関係の悪化の方が深刻になる」
これ、ほんとに重要な事だと思います。

菜食自体によって肉体的な健康を損なった状況で、
「菜食でなければいけない」「自分の菜食はまだ不完全だ」
というストレスを抱えればゆとりを失い心を病むのも当然です。

何事も突き詰め過ぎれば宗教じみてくるもので、
宗教は突き詰めるほどに危ういもの。程々にしないと駄目ですね。

これはコメント欄の人たちにも言っておきたい。
「~をやめて~に」みたいなのは依存先を変えてるだけで、
突き詰め過ぎれば結局似たような問題を引き起こしますよ!
宗教的思考にはまってる人もおなじ!気をつけて!

>ですが、子供には玄米食べさせません。健康でいてほしいので。
…ここで言われている糖質周りの理論からすれば、米自体がアレだけど、
栄養価的に米よりかは玄米のほうがマシって事になると思うんですが。
そもそも「玄米は駄目」みたいな禁忌に縛られた食習慣は容易にバランスを崩しますし、ストレスフルです。
「選べる時は穀物を控えめに」程度にゆるーく考えてかないと、どんな食習慣でもストレスで心壊しますって。
Posted by ななし at 2016年10月10日 06:44
すみません、菜食をやめた理由でたくさん記事がありましたがここだけ読みました。

1番大切なことはベジとか肉とかではないですよ。
食は美味しく健康に楽しく、と共にあるべきです。

敵は添加物です。
動物性がどうだよりも、日本人の口にする動物の9割が成長剤や抗生物質などで薬漬けにされたモノで抗生物質の効かない子供、ガン、脳腫瘍などWHOの発表にもあるように因果関係が分かるようになってきています。動物というか我々が口にする大抵なものですね。

ちなみに砂糖と牛乳は完全なる悪なので、ベジとか肉食以前の話です。ここは議論の余地なし。

食にとって大切なことは、食べる時は楽しく美味しく食べるということです。
ベジタリアンで良くあるのが、何が悪いとかネガティブが多いこと。これが人間の免疫に悪い。
だから食事制限だと思うならベジタリアンなんかやるべきではないということです。

肉は食べたい人は食べて食べたくない人は食べない。
美味しく楽しく食べることが1番な健康です。
Posted by この記事しか読んでませんが at 2017年02月21日 22:19
素晴らしい記事をありがとうございます。

大変な事事を経て今健康を取り戻されて本当に良かったですね。この記事を通してそこまで読めてとてもありがたかったです。
Posted by 梅 at 2017年03月11日 19:05
一通り読まんで思ったのは、要は生真面目な方なんですね。

そういう方は、よい面もある一方で、やはり狂信的に走ってしまう悪い面もあると思います。

なので、ほどほどに、です。

地球のことを考えるのは素晴らしいことです。わたしもなるべくプラスチックのゴミを出さない生活を心がけて実践しています。

なんかブログの作者の方は、次はZERO Wasteにはまりそうですね、つまりゴミを一切出さない生活を送っている人たちで若者を中心に世界中で流ってきています。

よい心ざしなんですが、生真面目な人が始めるとまた狂信的になってしまう。

精神病にかかりやすいのもこの生真面目タイプ。

マクロビが良い悪いではなくて、きっとマクロビって潔癖症だとか拒食症もそうですか、生真面目な人たちがかかりやすい病気というかハマりやすいものなんでしょうね、「特別感」たっぷりですし。

マクロビでもなんでもゆるーく適当にやればいいんです。でも生真面目な人たちはそれができないから狂信的になっていってしまう、それが唯一自分らしく得意な分野だから。

自分は、ある意味真面目だけど、中途半端な人間でよかった、と、ちょっと失礼ですが感じたブログでした。

一言あるとすでば、少し肩の力を抜いて適当に生きてみましょう、です。(^ ^)
Posted by まru at 2017年03月14日 21:27
>世間とのずれから来る葛藤などが原因だと思います。

これは大変興味深く拝見しました。
お店を開いた方じゃないと分からないことだと思います。

そういう場合は、海外に移住されるのも手ではないでしょうか?
ビーガン天国と言われているのは、台湾・ドイツ・インドです。

一度台湾に行ってみてください。
「素食バイキング」を一般人がバクバク食べていますよ。
日本における葛藤は少ないはずです。

ご健康をお祈り申し上げます。
Posted by くまもん at 2019年09月09日 13:02
畜産業の現実を知って4月からヴィーガンになりました。
だけど5月末に突然湿疹や蕁麻疹が全身に出て、9月になった今も治りません。
いろんな対処法を試して、栄養を勉強したり、サプリを飲んだり、病院に通ったらしましたが治らなくて、ヴィーガンが原因では?と不安になっています。
動物達のことを思うとヴィーガンを辞めたくないけど、肉を食べることでこの苦しみから解放されるなら食べた方がいいのかという葛藤で悩んでいます。
Posted by にゃあ at 2020年09月07日 01:31
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