ヴィーガン(完全菜食主義)で健康に生きていくのは難しいと書いてきました。
もう少し詳しく、どうしてなのか考えてみたいと思います。
コメント欄には、
「それはあなたのやり方が間違っていたからではないか」
「私はヴィーガンだけどずっと健康」
などのご意見がたくさん寄せられました。
(最多数のご意見は「バランスよく食べなきゃダメだ」でしたが、
それについてはまた後ほど言及していきます)
「やり方」っていうのは…
生食をして酵素をちゃんと取れとか、
玄米を発酵させなきゃダメだとか、
少食にしないとダメだとか、
そんな意見が多かったでしょうか。
でもこれってどれも矛盾を感じるんです。
マクロビオティックの実践者で未だに生の物はダメだと
思っている人は少ないですし、発酵食品は皆さん積極的に食べています。
僕も食べていました。
玄米を発酵?確かに良いのかもしれませんが、
日本の伝統の中で米を発酵して食べてきた歴史ってあるのでしょうか。
少食が健康というイメージが強いので
多くのベジタリアンは少食にトライしていますが、
失敗してむしろ過食に悩んでいる人が多いです。
どうして少食にしたいのに出来ないのでしょう。
「私はヴィーガンだけどずっと健康」と
菜食主義者の方は自信満々に主張しますが…
正直なところ、
「ベジタリアンは自分では健康って言うけど、ちっとも健康そうに見えない。」
と結構たくさんの人に思われているのが現状です。
(何度も書きますが、健康な人もいると思います。全体的な割合としてです。
特にベジタリアンよりもヴィーガンを指します。)
そして不健康そうな人達については「やり方が間違っている」と
先生方や没頭している方々は指摘するのですが…
なんだか「???」です。
世の中、微細なことを気にせずとも元気に生きてる人いっぱい居ませんか?
どうして、ちょっとやそっとの事で健康を崩してしまうほど、
菜食って険しい道なのでしょう?
菜食主義者の方々の「菜食でも健康に生きられる」主張は
大きく分けて2タイプあると思います。
① 人間は元々果食動物だった。
チンパンジーとヒトの遺伝子が99%同じというのが主な論拠で、
ナチュラルハイジーンやローフードの人達が主張します。
② 日本人は元々米と野菜を中心とした粗食で健康に生きてきた。
少食派も含めたマクロビオティックの方々の主張になります。
玄米と漬物と味噌汁で本来は十分、と未だ言う人も多いです。
ちなみに、ローフードの人は「マクロビは生食が足りないからダメなんだ! 」
と主張したり、
マクロビオティックの人は「ローフードは極陰性ばかりで体を冷やすから良くない」
と主張したり、
同じ菜食でもいろいろと言い分があります。
つい最近も、体調を崩したのはマクロビのせいだろ!と
ナチュラルハイジーン派の人からメールでご指摘を受けました…
(マクロビオティックもローフードも、ヴィーガンなスタイルを取ること自体が
一番大きな誤りなんですけどね。基本的に双方ヴィーガンスタイルで広まっているので
それを前提に話を進めています。)
菜食の人々の中でも、これらの主張にたいして
どっちがいいんだろう…とか、
どっちも取り入れたらバランスが良い!とか、
いろいろと論議されます。
でも、どのみち体調を崩す人は多いです。
双方の主張をどこまで追っても答えが見つからない時は、
違う視点からも考察する必要があるのではないでしょうか?
百年ほど前から数万、数百万年前の人の食性が菜食健康論の
主たる根拠になっている訳なので、実際にそれが正しいのかどうか、
考古学や人類学の研究がとっても参考になると思います。
実際に、僕ら人類は何を食べて生きてきたのでしょうか。
順を追って検証してみたいと思います。