僕が菜食をやめた理由 ②

neem

2015年02月27日 14:51

僕が菜食をやめた理由 ②

体力の低下を感じていました。
相方と「健康的なごはんを販売してるはずだけど私たち不健康だよね」
とよく話していました。
どちらかと言うと、気力の低下の方が酷かったのかもしれません。
特に僕と同程度の菜食歴であった相方の様子の変化は著しく、
年々、強い意思や勇気を持つことが困難になっているように
見えました。

マクロビオティックの観点から言えば
良くないとされる食事をしている人達の方が
元気な人が多いことを、僕たちは分かっていました。
逆に、長年の菜食者に不健康であったり
精神的に問題がある人が多いのも分かっていました。

僕は相当数の厳格な菜食主義者に会ってきましたが、
長年のヴィーガンで心も体も元気そうだな、
と思える人に1人も出会ったことがありません。
(ずっと抱えていた疑問でした・・・)

それでもなぜヴィーガンを、マクロビオティックを
続けていたのでしょう?

僕は畜産工場が嫌いでした。
山で個人が猪を狩猟したりするのは、それも身土不二であり
きちんと命と向き合うことであり、反対ではありませんした。
ただ大規模な畜産はあまりに人と動物がアンフェアだと感じていました。
環境問題にもそれなりに関心がありました。
粗食でも、ヴィーガンでも生きられる、
いやむしろより健康的に生きられるという
マクロビオティックの教えは、すぐに僕の
心を魅了しました。

世界中が汚染され、飢餓で死んでいく人々も
多い中、肉を食べるのは倫理的に
許せないと思うようになりました。

植物性でも、美味しい料理は十分に可能です。
ならば、これで生きていこう。
食料を自給せず金で買う都市生活者が
わざわざ肉を選択する理由などない、
食を変えるだけで食料や環境問題の解決に貢献できるならば、
菜食の良さを知ってもらうために活動しよう。

安全な食材を求め走り回り、
手間がかかり原価も高いオーガニックな
菜食料理はまったくお金になりませんが、
嘘ではなく少しでも世界に貢献したいという
思いで長年菜食料理人を続けてきました。

僕は食事法というよりも、食から世界平和に繋いでいくという
その哲学を愛していました。

しかしそうしている内に、マクロビオティックという
「宗教」にハマりました。




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